【症状】
腰痛と右足の重だるさを訴え、40才男性が来院されました。仕事はデスクワーク中心ですが、座って疲れてくるとお尻の辺りがつった様になります。半年前に整形外科へ行った時、「第4腰椎にヘルニアがある」と言われています。くしゃみをすると右足の重だるさがひどくなり、腰に湿布を貼るといくらか楽になるとの事です。
【治療】
神経学的検査では知覚に異常は無いものの、足関節の背屈に若干の筋力低下が見られた。SLRでは右側で下肢後面に疼痛、腰椎の屈曲も制限を受けている。胸腰部の後弯は強く、下部腰椎に負担が加わりやすい状態である。
治療では第二腰椎へのアジャストメント、右殿筋からハムストリング、カフに対してグラストンテクニックを行う。当初は治療の反応も鈍かったが、3ヶ月ほどで好転。メンテナンスは必要であるが半年後には仕事中のお尻の痛みも出なくなった。
【解説】
今回は強い炎症は無かったものの、慢性化した椎間板ヘルニアによる障害でした。ヘルニアは慢性化すると患部の腰だけでは無く、お尻や足にまで筋肉の緊張や癒着を生みます。足や殿部へのグラストンテクニックはヘルニアによる足のしびれや重だるさを解決するのに有効であり、カイロプラクティック治療と合わせる事で早期回復が望めます。