変形性股関節症
2017.09.07 カテゴリー:股関節痛・お尻の痛み
変形性股関節症は、股関節が痛くなる代表的疾患です。関節の動きを滑らかにするため骨を覆い、クッションの役割を果たす関節軟骨のすり減りや関節周囲靭帯の硬化のより生じます。一般的には40代以降に発症しますが、生まれつき股関節形成に異常のある「先天性股関節脱臼」や「先天性臼蓋形成不全」を原因とし10代から股関節痛を抱える方もおります。しかし臼蓋形成不全等を持ち合わせていても幼い頃は不具合を感じず、30代後半から疼痛を感じるケースは多いです。
関節に変形のない変形性股関節症
変形性股関節症はその病態により、一次性と二次性に分けられます。二次性変形性股関節症は上述の先天性骨変形や外傷により二次的に生じたものであり、一次性変形性股関節症は原因となる損傷や変形を持たない状態を指します。この様に関節変形を持たない変形性股関節症、レントゲンで異常の見られない変形性股関節症を患う方は多数おり、欧米では一次性疾患が大半を占めます。老化が原因とされていますが、レントゲンで確認できない筋肉、腱、靭帯、滑膜等の組織異常も最近は指摘されています。
女性の発症率は男性の10倍
変形性股関節症は圧倒的に女性に発症しやすい疾患です。その発症率は男性の10倍。臼蓋形成不全や股関節脱臼等、先天性の股関節病変が女の子に多い事、男性に比べ女性は関節が緩く筋力も弱い事などが原因とされています。また女性は骨盤が横方向に広がっているため身体の中心から股関節が離れ、より大きな負担が加わりやすいとも言われています。骨密度の低下も重なり高齢女性の変形性股関節症は重症化しやすく、手術が必要になる場合も少なくありません。
変形性股関節症の症状、特徴
・痛みの出方
変形性股関節症は進行の程度により「運動後の痛み」「動き出しの痛み」「運動中の痛み」の3段階に分けられます。
1.運動後の痛み
発症当初は長く歩いた後や運動後に痛みは生じます。股関節の変形は進んでいないため周囲筋肉の緊張、靭帯や関節包への負担増強により鈍い痛みが生じます。股関節に限らず鼠径部、太ももやお尻、更には膝周囲にまで痛みを生じさせる事もあります。
2.動き出しの痛み
股関節周囲組織の硬化が顕著に現れると動き出しの痛み、「始動時痛」を感じる様になります。朝起床時、長時間座った後などの動き出しにズキッとした痛みを感じ、動いていると疼痛が和らいできます。痛みの部位は徐々に股関節周囲へ限定されてきます。
3.運動中の痛み
関節面の変形、靭帯の肥厚、軟骨の骨化による関節拘縮が進行すると、一定した「運動痛」が生じる様になります。可動域は著しく低下し靴下を履けなくなったり、階段を登る時に足を上げられなくなったりします。拘縮が悪化すると骨盤は傾き、左右の足の長さに違いを感じる方も増えます。
特徴的な跛行
変形性股関節症の患者さんは、特徴的な歩き方を示します。地面に足をつき体重が加わっている時に痛み、足が地面から離れても足を引きずる様になります。また痛みによる運動量の減少は中殿筋を始めとする股関節筋群の萎縮を起こし、歩行時に病変則へ体が傾き肩を揺らす跛行が現れます。この跛行が長期に渡ると逆則の膝や足首を痛める事につながり、転倒のリスクも上昇するため注意を要します。
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