靭帯損傷
2017.09.07 カテゴリー:膝の痛み
前十字靭帯・後十字靭帯・外側側副靭帯・内側側副靭帯、膝には4つの靭帯が存在します。外反内反、屈伸、スライドなど様々な動きで膝の可動範囲を保つ役割を果たし、膝が伸び切った時には全ての靭帯の張りは高まり関節の適合性を強くします。これら靭帯が部分的に伸びたり切れたり、完全に断裂した状態を靭帯損傷と言います。最も損傷しやすいのが内側側副靭帯、その次が前十字靭帯です。外側側副靭帯は靭帯の付着にゆとりがあるため、単一で損傷を受けることは稀であり、他の靭帯や半月板と複合的に損傷を負うケースが多いです。
靭帯損傷の原因
交通事故やスポーツなど、膝に強い力が加わる事により靭帯損傷は発症します。直接膝を打ちつける事により発症する接触型損傷と膝とは異なる部位からの力で受傷する非接触型損傷に分けられます。
接触型損傷
・転んで地面に膝を打った
・交通事故で膝をダッシュボードにぶつける
・膝にスライディングを受けた
非接触型損傷
・高い所から飛び降りた時の着地
・サッカーのフェイントやテニスなどの切り返し動作
・スキーなど足が固定された状態での転倒
各靭帯損傷の症状
膝の靭帯損傷は各靭帯によって症状に違いがあります。レントゲンやMRI、整形外科テストなどを用い、靭帯損傷の部位や程度を把握する事は治療を円滑に進める上で重要です。
内側側副靭帯損傷
最も痛めやすい靭帯であり、膝の外反や外旋力が強いられると損傷します。膝の内側には圧痛・腫れ・熱感が生じ、重症の場合は膝に荷重が加わると外反方向(X脚方向)に動揺性が生まれます。一般的に内側側副靭帯損傷は治療方針を明確にするため、3型に分類されます。
1型
靭帯線維がわずかに損傷した状態。疼痛や圧痛は存在するが関節の動揺性は無い。
2型
靭帯の一部が断裂した状態。膝が伸びた状態での動揺性は無いが、軽く曲げた状態では動揺性が確認される。
3型
靭帯が完全に断裂した状態。膝が伸びた状態でも大きな動揺性が確認され、靭帯の縫合手術が必要になる。
前十字靭帯損傷
膝から下が内側に捻られたり前側に引っ張られると、前十字靭帯は損傷を受けます。関節が柔らかい女性に発症しやすく、男性と違いスポーツ等による膝への直接的な外力が無くても生じ得ます。損傷時は「ブツッ」「バン」といった断裂音を聞くことがあり激痛と共に関節の腫れ、関節血腫が生じます。急性期は関節血腫の影響で関節内の出血が確認されますが、慢性期には出血は治り関節に水のたまる関節水腫へ移行します。また膝は不安定になり膝くずれを繰り返すため、2次的に半月板損傷を負う傾向があります。
後十字靭帯損傷
膝をつく転倒や車の急ブレーキで膝をぶつけた時などに損傷を受けます。そのため膝の前側に打撲やアザを伴う場合が多く前十字靭帯損傷と同様、関節の腫れが生じます。膝を曲げた時やしゃがんだ時に不安定性を示しますが、 単独損傷では日常生活やスポーツ活動にも支障が全く無い場合が多いです。
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