胸郭出口症候群
2017.09.06 カテゴリー:腕のしびれ・痛み

文字の通り胸郭の出口で神経や血管が圧迫を受け、腕に疼痛やしびれを生じさせる症状が胸郭出口症候群です。鎖骨の辺りが胸郭出口であり、腕に向かう重要な神経や血管は全て胸郭出口を抜けていきます。この部位の筋肉や骨格は複雑な構造を持ち、様々な理由で容易に神経や血管の圧迫を引き起こします。圧迫の生じるパターンにより胸郭出口症候群は、更に細分化された病名を持ちます。
①斜角筋症候群
首の前にある斜角筋と呼ばれる筋肉の異常により、神経や血管が圧迫を受けた状態を斜角筋症候群と呼びます。神経や血管は斜角筋の間を抜けて腕へ向かうため、斜角筋の緊張や柔軟性の低下は斜角筋症候群の発症原因となります。
②肋鎖症候群
肋骨と鎖骨により神経や血管が圧迫を受けた状態が肋鎖症候群です。肋骨と鎖骨の間を腕に向かう神経は通っており、この間隙は男性より女性の方が狭い傾向にあります。
③小胸筋症候群(過剰外転症候群)
小胸筋と呼ばれる胸の筋肉の異常により、神経血管が圧迫された状態を小胸筋症候群と呼びます。小胸筋の下を腕に向かう神経と血管が走行しており、小胸筋の緊張が原因となる場合が多いです。
④頚肋症候群
奇形により、通常胸椎から派生する肋骨が首の下部に存在する状態を頚肋と呼びます。この奇形で生じた肋骨により、神経と血管が圧迫を受けた状態を頚肋症候群と言います。
原因不明のしびれとして扱われやすい
胸郭出口症候群は、デスクワークのなで肩の女性に好発する事から、悪い姿勢との関連性は高いと言われています。関わる筋肉は全て、姿勢が悪くなると緊張を起こす位置にあり、この緊張は腕に向かう神経や血管のトンネルを狭くします。また筋肉の緊張はレントゲンやMRIには写らないため、原因不明の症状として悩まれる方が多いのが現状です。
胸郭出口症候群の症状、特徴
・しびれはあるが、病院で異常は無いと言われた
・肩が前に入りやすくなで肩である
・肩こりと同時に腕がだるくなる
・肩甲骨や胸の違和感、こり
・手先がたまに冷たくなる
・朝より夕方の方が辛い
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