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施術例

坐骨神経痛が2週間続く

2026.03.18 カテゴリー:足のしびれ 

松戸在住の40代男性が、左側の坐骨神経痛を主訴に来院されました。痛みは鋭い痛みというよりも鈍く重だるい性質で、主に大腿後面(ももの裏側)にかけて広がるように感じていました。日常生活では長時間のデスクワークが中心であり、特に座位姿勢を長く続けた際に症状が悪化する傾向がありました。状態が悪い時には朝の起床時から違和感や痛みを感じることもあり、慢性的な負担の蓄積が疑われました。
数ヶ月前から左殿部に痛みを自覚しており、その都度マッサージを受けていたものの、症状に大きな変化は見られなかったとのことです。徐々に痛みが大腿後面へ広がるようになり、「神経に触っているような感じがする」との不安から来院されました。しびれは強くはないものの、違和感として神経の走行に沿った症状を自覚していました。

 

検査

左仙腸関節を中心に可動性低下を確認。骨盤周囲の連動性が低下し、坐骨神経走行上に負担が集中している状態。

視診・触診検査

左中殿筋・梨状筋・ハムストリングに強い筋緊張と圧痛を確認。特に梨状筋部で神経走行に一致した圧痛を認めた。

筋膜検査

左殿部から大腿後面にかけて筋膜の癒着を確認。滑走性が低下し、組織の柔軟性が著しく減少。

関節可動域検査

股関節屈曲および内旋で軽度制限。骨盤の後傾傾向によりハムストリングの短縮がみられた。
モーションパルペーション(可動触診)
腰椎から仙腸関節にかけてスプリング低下を確認。特にL4〜S1レベルで可動性の低下が顕著。

姿勢検査

長時間座位による骨盤後傾および腰椎前弯の減少を確認。坐骨部への持続的圧迫が推測される。

神経学的検査

坐骨神経負荷テスト陽性。明確な筋力低下や反射異常は認められないが、神経への機械的ストレスが関与していると判断。

治療

グラストンテクニック

腸骨周囲から殿部、大腿後面にかけて癒着した筋膜に対し施術。筋膜の滑走性を回復し、神経周囲の圧迫を軽減。

モビリゼーション(関節調整)

腰椎および仙腸関節に対し可動域改善を目的とした操作を実施。骨盤と脊柱の連動性を回復。

アジャストメント(脊椎矯正)

胸椎から腰椎にかけて矯正を行い、姿勢バランスの改善と神経負担の軽減を図る。

殿筋群へのアプローチ

梨状筋・中殿筋の緊張を緩和し、坐骨神経への圧迫要因を除去。

日常指導

長時間座位の回避、定期的な立位・歩行、軽いストレッチの実施を指導。

経過

初回施術後:殿部から大腿後面にかけての重だるさが軽減。神経に触るような違和感が減少。
4〜5回目:座位時の痛みが軽減し、デスクワーク中の不快感が減少。朝の違和感も軽くなる。
2ヶ月後:坐骨神経痛様の症状は消失。長時間のデスクワークでも痛みを感じなくなる。
現在:再発予防として姿勢改善とセルフケアを継続中。

解説

本症例は、長時間のデスクワークによる姿勢不良と筋膜癒着を背景とした坐骨神経痛と考えられます。坐骨神経は殿部から大腿後面へ走行するため、梨状筋や中殿筋、ハムストリングなどの筋緊張が高まると、その周囲で機械的圧迫を受けやすくなります。

特にデスクワークでは骨盤が後傾しやすく、坐骨部に持続的な圧力がかかるため、神経の滑走性が低下しやすい環境となります。この状態が長期間続くと、筋膜の癒着や筋短縮が進行し、神経の通り道が狭くなり、今回のような鈍痛や違和感として現れます。

マッサージでは一時的に筋緊張を緩めることは可能ですが、深部の筋膜癒着や関節の可動障害が残存している場合、根本的な改善には至りにくいことがあります。本症例でも、表層の筋肉だけでなく、骨盤・脊柱のバランスと筋膜の滑走性を同時に改善する必要がありました。

カイロプラクティックによる関節機能の回復と、グラストンテクニックによる筋膜リリースを組み合わせることで、神経への圧迫ストレスを軽減し、比較的早期の改善が得られました。

坐骨神経痛は「神経そのものの問題」と捉えられがちですが、多くの場合は周囲組織の影響による機械的ストレスが原因です。そのため、神経だけでなく筋肉・関節・姿勢を総合的に評価し、アプローチすることが重要となります。

 

担当カイロプラクター:鷲見光一

カイロプラクター 鷲見 光一応用理学士(医科学)
カイロプラクティック理学士
グラストンテクニック®GTクリニシャン
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員

都内カイロプラクティック院にて副院長を務めた後、2017年に独立。国際基準のカイロプラクティックだけでなくグラストンテクニックのライセンスを取得し、物理療法を駆使した施術法を確立。臨床歴20年以上のオーストラリア政府公認カイロプラクター。

 

監修者:鷲見弘

取得国家資格/鍼灸師、柔道整復師(接骨)、あん摩マッサージ指圧師
慶応大学卒業後、人体や自然界への探求心によりカイロプラクティックの道へ進む。ユニバーサル・カイロプラクティック・カレッジ、 中央医療学園鍼灸学科を首席として卒業後、JSK鍼灸カイロプラクティックを運営。音楽家の腱鞘炎等の演奏障害を得意分野とし、多くの著名ピアニストの治療を担当。

WHO 国際基準のカイロプラクティック
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