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施術例

不眠症の首肩こり

2025.10.20 カテゴリー:首の痛み・肩こり 

柏在住の30代男性が、首の痛みと寝付きの悪さを訴えて来院されました。もともと慢性的に首のこりや張りを感じていましたが、ここ2週間は特に強い痛みで夜も眠れず、睡眠中に何度も目が覚めてしまうとのことでした。
枕が合っていないような違和感もあり、バスタオルを折り重ねて高さを調整したり、横向きに寝るなど姿勢を工夫してみたものの落ち着かず、朝起きた時から首が痛くて動かしづらい状態でした。
患者様はデスクワーク中心の仕事をしており、一日中パソコンに向かう姿勢が続くため、仕事終わりには肩から背中まで重く、首の後ろに鉄板が入っているような感覚を訴えています。
痛みは首の後ろから肩甲骨の内側にまで広がり、特に下を向いて書類作業を続けると首の付け根がズキッと痛むとのことでした。
当初は「寝違えたかな」と軽く考えていましたが、2週間以上改善せず、仕事にも支障が出てきたため不安を感じて来院されました。

検査

初回時の検査所見では、慢性的なストレートネックによる関節や筋肉の緊張が確認されました。また胸椎、胸郭、肋骨の弾力性は少なく、呼吸が深く行えない状態にあることも特徴と見受けられました。検査項目は以下の通りです。

① 姿勢検査

頭部が前方に突き出す「フォワードヘッド姿勢」を確認。明らかなストレートネック傾向があり、頚椎の生理的前弯が減少している。肩が前方に巻き込むような猫背姿勢もみられる。

② 触診・筋緊張検査

後頚部の僧帽筋上部線維、頭板状筋、頭半棘筋に強い緊張を認め、前頚部では斜角筋群の硬直が著明。触診時に圧痛があり、筋膜の癒着が肩甲骨内側まで波及していた。

③ 可動域検査(ROM)

頚部屈曲および左右側屈の制限が強く、後屈時には引きつり感を伴う。回旋動作でも可動域の左右差があり、筋肉性の制限が主因と判断。

④ モーションパルペーション(可動触診)

頚椎C5~C7の可動性低下を確認。胸椎上部から頚椎移行部のスプリングテストでも制限を認め、胸郭・肩甲骨帯の連動性も低下。胸郭の動きも悪いことから、呼吸時の肋骨の可動性低下が伴う。

⑤ 神経学的検査

放散痛やしびれは認められず、深部腱反射および感覚検査は正常。症状は筋・筋膜性要因によるものと判断される。

治療


特に神経学的異常もないことから、グラストンテクニック、カイロプラクティックの矯正を中心に施術を進めました。行ったテクニックは以下の通りです。

①物理療法(牽引・温熱)

頚部の過緊張を軽減する目的で頚椎牽引を実施。施術前にはマイクロウェルダーによる温熱療法を併用し、血流促進と筋緊張の緩和を図る。

②筋膜リリースおよび緩和操作

僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、斜角筋など首~肩甲骨周囲の筋群に対し、徒手による筋膜リリースを実施。癒着した筋膜を剥がし、滑走性を回復。

③グラストンテクニック

金属ツールを用いたグラストンテクニックで後頚部から肩甲骨内縁の筋膜癒着を解放。徒手では届かない深部の癒着を解放させる。

④アジャストメント(背骨の矯正)

頚椎C5、胸椎上部、肩甲胸郭関節に対してアジャストメント(関節音を伴う矯正)を実施。ストレートネックにより固まった関節可動域を回復し、アライメントを整える。

経過

1回目治療後
施術直後から首の張りが軽くなり、「久しぶりにスッと寝付けた」との報告。翌朝は枕の違和感が減り、首の動きもやや改善。

2週間
痛みの強さが半減し、日中のパソコン作業も継続できるようになる。肩甲骨の動きが出始め、首を回した際の引っ掛かり感が減少。

1か月
仕事中の痛みはほとんど感じず、姿勢を正していれば快適に過ごせる状態まで回復。睡眠も安定し、朝のこわばりも解消。

3ヶ月経過時点
再発もなく、首の可動域は正常範囲まで回復。定期的なメンテナンスを希望され、2週間に1回の施術を継続中。

解説

今回の症例は、ストレートネック(頚椎前弯の減少)による慢性頚部筋緊張症の典型例です。
デスクワークで頭部が前に出た姿勢が続くと、首の後ろ側の筋肉が常に引っ張られた状態になります。筋肉は疲労し硬直、血流が悪化して老廃物が滞留、この悪循環が進むと夜間でも筋肉が弛緩できず「不眠性の首こり」に発展します。更に頸部の筋肉は背中の上部から波及するため、「不眠性の首こり」の慢性化は結果として、胸椎から胸郭の可動性低下を引き起こし、呼吸が浅くなるのを特徴とします。呼吸が浅くなればもちろん、このサイクルはより深く繰り返されることになります。

不眠症と相性の良いカイロプラクティク

この様な問題は、一般的な整形外科でのレントゲンや検査では異常が見つからず、心療内科系疾患として扱われるケースは非常に多く、睡眠剤に頼るケースは非常に多く見受けられます。しかし睡眠剤の長期の服用は、この原因となる脊柱の歪をより強固なものにし、本来は適切なカイロプラクティックにより早期回復が望めるはずであった症例は数多く見受けられます。不眠の問題を抱えられる方は早期の段階で、カイロプラクティクを試されることを強くお勧めいたします。

 

担当カイロプラクター:鷲見光一

カイロプラクター 鷲見 光一応用理学士(医科学)
カイロプラクティック理学士
グラストンテクニック®GTクリニシャン
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員

都内カイロプラクティック院にて副院長を務めた後、2017年に独立。国際基準のカイロプラクティックだけでなくグラストンテクニックのライセンスを取得し、物理療法を駆使した施術法を確立。臨床歴20年以上のオーストラリア政府公認カイロプラクター。

 

監修者:鷲見弘

取得国家資格/鍼灸師、柔道整復師(接骨)、あん摩マッサージ指圧師
慶応大学卒業後、人体や自然界への探求心によりカイロプラクティックの道へ進む。ユニバーサル・カイロプラクティック・カレッジ、 中央医療学園鍼灸学科を首席として卒業後、JSK鍼灸カイロプラクティックを運営。音楽家の腱鞘炎等の演奏障害を得意分野とし、多くの著名ピアニストの治療を担当。

プロフィール詳細

WHO 国際基準のカイロプラクティック
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